徐々に外堀が埋まってきています。サインツJrのルノー移籍報道にピエール・ガスリーのマレーシアからのF1デビュー報道。あとは本丸を残すのみとなってきています。本丸、つまりホンダとマクラーレンからの正式発表です。今回の契約がまとまった場合、マクラーレンはカスタマーチームの地位に甘んじてしまいます。現状のF1パワーユニットの勢力図は、メルセデスーフェラーリ―ルノーーホンダの順のように見えるのですが、ルノーとホンダにさほど大きな差はないように感じられます。メルセデスのカスタマーになるのであればそれなりにメリットはあるのでしょうが、3チーム供給枠の協定があるので望めません。Fインディアもしくはウィリアムズに今回のトロロッソのような対応をしてもらえば可能性はあるのですが、メルセデスとフェラーリはマクラーレンに供給することにかなり難色を示していますから、ルノーユーザーに矛先を求めたのでしょう。つまり、トロロッソとレッドブルの2チームに限定されるのですが、親チームのレッドブルはリスクを回避してジュニアチームのトロロッソにマクラーレンの窓口を課しました。
そこそこそれなりにポテンシャルと信頼性がUPしてきているホンダパワーユニットを2018年に試験的にトロロッソで使ってみて、経過が良好ならば2019年にトロロッソと同等のパワーユニットをレッドブルにも供給してもらう!
という戦略です。一番得をするのはレッドブルになるかもしれません。2018年、2019年にホンダパワーユニットが戦闘力をUPしてきていた場合、トロロッソ、レッドブルはワークスエンジンを棚からボタ餅で手に入れたことになります。
マクラーレンは愚かな判断を下そうとしています。