

次のアゼルバイジャンでハミルトン(メルセデス)が勝てなかったら、いよいよ暗雲が漂いはじめそうですね。いつかはメルセデス最強の時代が終わるのですが、それが2018年シーズンなのでしょうか。
メルセデスが圧倒的優位の時代を長期にわたって展開・維持出来た一番の理由はトークン制度と、使用基数、テスト制限のルールだと思います。エンジン・ホモロゲーションなどがなかった時代は、どこのエンジンメーカーも毎戦のようにバージョンアップ(改良)を投入してきました。テスト制限もなかった時代はライバルより劣っていたとしても、テストを敢行して、どんどん最新アイディアを投入出来る、そんな時代が2000年代の中ごろまで続きました。
現在、使用基数やテスト制限などのルールがなかったとしたら、もっと早くにフェラーリやルノー、ホンダが改善を実行できたハズなので、こんなにも長期に渡ってメルセデスが君臨することはなかったのではないでしょうか。
現行ルールの長所はコスト削減ですが、短所は技術的優位性が解消されにくい、そういう両面を持っていますね。
現在のマシンは信頼性も高く、メカニカルトラブルが非常に少ない、そしてコースはランオフエリアが舗装されている箇所が非常に多く、コースオフなどのリタイヤが激減した。
そういった複数の理由から波乱の少ないレース内容になってしまった。いわゆる退屈になりがちで単調なレースが多くなったと思います。使用基数やグリッドダウンのルールを撤廃して、且つ、有効ポイント制(レース数の80%)を復活すれば、頑丈で故障の少ないマシンと作る必要性も下がるので、リタイヤするマシンが多くなる。リタイヤしても有効ポイント制のルールで年間4回ぐらいはリタイヤしても大丈夫だから、接触覚悟の限界ギリギリのバトルが増える。
こういうプラスのスパイラル効果があるので、グリッドダウンや使用基数、全戦ポイント加算制のルールは改善するべきですね。