バーレーンGPの決勝は5番手スタート。

2018年4月8日
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マックス・フェルスタッペンの予選ミスがあり、トップ3チームの6台の一角が崩れました。結果、現実的に最も望める6番目の予選結果をトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーがゲットしました。スカパーの放送ではトロロッソが新空力パーケージを投入したことが大きく取り上げられていますが、ホンダパワーユニットの性能向上率の大きく寄与しているものと思われます。しかし、ここまで一気にジャンプアップしてくるとは予想外というか、いい意味で大きく期待を裏切ってくれました。ハミルトンのギヤボックス交換による5グリッド降格もあり、ピエール・ガスリーは5番手から決勝レースをスタートします。奇数グリッドよりも、偶数グリッドは砂埃で路面ミューが低く、トラクションの蹴りだしも悪いことから、5番手グリッドは非常に景色の良いポジションです。スタート次第では1コーナーを3番手もしくは4番手で駆け抜けていくかもしれません。

問題は決勝のロングランペースです。後続には直近のライバルがひしめき合っています。予選一発の速さは改善されてきたことは実証されたのですが、ロングランペースが果たしてどうなのか? それはつまりタイヤに優しいマシンなのかという言い方も出来るのですが、単純にタイヤに優しいだけだと、タイヤに熱が入りにくく、グリップを引き出すまでにライバルよりもラップ数(時間)が多く必要とされるというデメリットがあります。 理想はすぐにタイヤが温まって、且つ、ライフが長い、という相反する条件を高いレベルで妥協出来ているマシンということになります。 予選ではコンマ1秒しか違わないのに、決勝ロングランでは1秒違うというケースは多々あります。

1秒遅いと60周レースで60秒、つまり1分遅くなります。単純な計算でありますが、このロングランペースで最も重要視されるタイヤが、「ソフト」もしくは「ミディアム」の2種類のコンパウンドですが、今回のバーレーンGPでは、スーパーソフト、ソフト、ミディアムの3種類のコンパウンドをチョイスして走らなければなりません。最もスタンダード(標準的)なタイヤチョイスになったバーレーンGPですが、サテライト(実質はナイトレース)の決勝レースになるのですが、ハイパーソフトもしくはウルトラソフトはこのバーレーンでは不向きなのでしょう。砂漠であまりにも高温になるバーレーンでは柔らかいコンパウンドではタイヤはすぐにダメになってしまいます。

いっそのこと、シーズンで1度もつかわrwないだろうと予想されているスーパーハードを投入してるのも面白いのではないかと思うのですが、あまりにもグリップが低く、滑りやすいスーパーハードタイヤは砂塵が表面に浮いている路面には不向きなのかもしれない、とピレリは判断したのかもしれません。やはりスーパーハードは2005年のアメリカGPの悪夢の事態を回避するためのバックアップタイヤという位置づけなのでしょう。

おそらく2018年シーズンで最も使用率が高くなるのはソフトとミディアムの2種類のタイヤです。この2種類のタイヤを上手く使いこなせれば、少々、予選順位が悪くても決勝ロングランのペースで順位を上げていきやすくなるのですが、果たしてトロロッソ・ホンダの決勝ロングランペースは直近の中団グループの各チーム対比でどうなのか?

残念ながらハートレーは予選Q2を最終コーナーでミスをしてしまい、2台揃ってのQ3にはならなかったのですが、今回のガスリーの5番グリッドは実質7番手であります。それはフェルスタッペンの予選クラッシュとハミルトンのグリッド降格によるものです。

決勝は7位の結果を目指して出走することになると思うのですが、もし、決勝ロングランペースに優れていれば、ハミルトンやフェルスタッペンが背後についても数周は踏ん張れると思うのですが、2,3周踏ん張れたらまともに走れている証拠になると思います。逆に1周ももたないとまだまだ発展途上中ということになります。

よって、今回の決勝レースのバロメーターは背後から迫ってくるハミルトンとフェルスタッペンということになります。昨年までのバーレーンのコースはラップタイム1秒ぐらいのギャップではオーバーテイクは難しいのですが、今年はホームストレートでのDRSゾーンが100m延長されたので、そこがどう作用するのか?どうしても今回はガスリーに注目がいってしまいがちですが、11番スタートのハートレーもどれほどのパフォーマンスを発揮するのか?

2台揃ってトロロッソ・ホンダが入賞すれば良いのですが、戦略などを含め、ミスをしないことが大前提になります。これまでのところハートレーに関してはミスが目立っています。そこを彼はどう軌道修正してくるのか?やはり2台揃っての入賞がコンスタントに出来るようにするのが今シーズンの目標ではないでしょうか。

今回のバーレーンで上手くいったとして、しばらくは新バージョンのエンジン投入はないでしょうから、ここでトロロッソ・ホンダの今シーズン序盤戦の実力が見えてきます。

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