今週末のアメリカGPでベッテルに8ポイント以上多く獲得すればハミルトンの5回目のドライバーズタイトルが確定します。フランスーオーストリアードイツの3連戦でメルセデスを凌駕した感のあったフェラーリですが、FIAからバッテリーからのエキストラパワー疑惑があってから失速し、異常なまでのストレートでの加速は影を潜め、メルセデスが息を吹き返しました。フェラーリの失速の原因がいろいろと取り沙汰されていますが、マルキオンネ会長逝去も大きな要因なのではないでしょうか。
結果を残せなかった場合、容赦のない制裁で恐怖政治を敷いた故マルキオンネ会長。成績が残せなくても責任を取らなくてもよくなった雰囲気でフェラーリチーム内部に気の緩みが生じているのではないでしょうか。
その積み重ねが現在のハミルトンとベッテルのポイント差になったのではないでしょうか。
メルセデスは着実にチーム組織が機能していて、きっちりと仕事をしています。フェラーリは組織が上手く機能しておらず、作戦面でもドタバタしていて結果を残しにくい負のスパイラルに陥っています。その象徴的なシーンが日本GPのQ3でした。ベッテルをインターミディエイトで出させてしまい、無駄なドタバタでQ3を完全に戦いきれませんでした。予選9番手ではなくもっと前からスタートしていればフェルスタッペンと順位を争って3位か4位でフィニッシュ出来ていたのではないでしょうか。
今シーズンもあと残り4戦ですが、ハミルトンが2戦か3戦ノーポイントにでもならない限り、ベッテルの逆転は非常に難しくなってきました。確かに何がおきるかはわからないですが、ドイツのリタイヤで今シーズンの潮目が変わったと思います。ベッテルはあれで32ポイントをフイにしたわけです。あれがなければその後のシーズンをもっと楽に戦えたわけですし、無理をすることも焦って自滅することもなかったわけです。
次からのアメリカーメキシコーブラジルは時差の関係で生中継を見るのが非常に眠たい時間帯ですが、ハミルトンが5度目の戴冠を手にする可能性が非常に高いですね。
トップ3チームで来季は2つのシートが変わります。ガスリーがレッドブルへ、ルクレールがフェラーリへ。昨年と今シーズンはトップ3チームの顔ぶれに変更はなく新鮮味がなかったのですが、フェラーリとレッドブルのチーム内の序列がどうなるのかにも注目したいですね。若手に追われるベッテルですが、ルクレールの挑戦をどう退けるのか?フェルスタッペンも年齢は自身が1才若いですが、ガスリーの挑戦をどう受け止めるのか?
早くも来季に関心が行ってしまいそうですが、まだ今シーズンのドライバーズもコンストラクターズも決まってはいませんので、しっかりと見届けたいです。