
トルコGPが復活するみたいですね。
高騰する開催権料で収支が合わなくなったことで開催されなくなった経緯がありますが、今回、リバティメディアにオーナーシップが変更したことによって開催権料も大幅に見直されたことが容易に察することが出来ます。
着々と進むF1改革。
CVCキャピタルズによるF1支配は高騰する開催権料と、高騰する放映権料で世界中のオーガナイザー(主催者、TV局)を苦しめてきました。もちろん、日本の某TV局もそのあおりを受けた訳で地上波での無料放送が出来なくなっていった背景があります。
それは一般のファンにもしわ寄せがきた訳で、スカパーの有料放送でしかF1を見ることが出来ない、という構図を生み、ファン離れという負のスパイラルを生み出していきました。それは日本に限らず世界規模で。
高騰した開催権料で、サーキットで観戦するチケット価格にもそれは反映されました。
CVCキャピタルズにオーナー変更がされたのが2006年ですが、鈴鹿のチケットもその後、2009年に再び開催されてからは非常に値上がりをしていきました。
1万円から2万円ぐらい値上がりをした鈴鹿のチケットですが、それは主催者の意向ではなく、あまりにも高騰した開催権料を収支で補うために仕方なくそういった価格になった訳です。
CVCキャピタルズは云わずと知れたファンドマネーです。
財産を吸い尽くした後に撤退するのがファンドマネーの手法ですよね。
F1はCVCキャピタルズというファンドマネーに長年に渡って築き上げてきた財産(ファン、信用、人気)を食い物にされた訳です。
今回、新しくオーナーになったリバティメディアはF1を健全な方向へ向けて改革に着手していってる姿が見て受け取れます。
最近の数か月のロス・ブラウンのコメントを読んでいても、正しい方向へ回帰する姿勢、発言をしていますし、今回のトルコGPの復活も、CVCキャピタルズ時代のような開催権料では調印などする訳がなかったはずですから、常識的な範囲での開催権料で合意できたのでしょうね。
晩年のバーニーエクレストンはCVCキャピタルズの執政官のごとく世界中のサーキットに対して、開催権料の引き上げをしきりにプレッシャーをかけ続けていました。
危うく、モンツァがカレンダーから消滅するギリギリの状況で数年に渡って水面下のバーニーとモンツァの攻防戦があったことは、みなさんもご存知のはずではないですか?笑
早くTVの放映権料の見直しにも着手してほしいもんです。
そうすればまた地上波放送もしくはBSでF1が放送される日がくると思います。
あとF1の映像を少しでも取り扱っただけで、バカ高い使用料が払わなければならないという条項がある為、どこのTV局もニュースなどのスポーツコーナーでF1のニュース(映像)を流せないという事情があります。
フジとライバルの各民放の局は仕方ないとしても、NHKは国営なのだからF1の映像は流してもいいはずなんですが、それは前述した通り、あまりにも高い映像使用料を支払わなければならない為、取り扱うことが出来ないのです。
NHKのスポーツニュースでは様々な競技のニュースが流れますね。野球、ゴルフ、相撲、フィギュア、競馬などなど。
F1はそれらの競技と比較しても何ら見劣りするスポーツコンテンツではないですが、お金の問題で放送出来ないだけなのです。NHKのスポーツニュースで放送されれば、身近に感じられますしね。NHKのニュースは視聴率も10%前後ぐらいはコンスタントにあるので、そこで放送されればF1人気にも拍車が掛かりますから。笑
普段、身近に目にしているか、していないかで、無意識に人気がある競技かそうじゃないかを思ってしまうのが人間の心理ですから。
早くTVの放映権料、映像使用権料などの見直し改革をしてほしいもんです。
バーニーエクレストンはあまりにもF1をブランド化させようとして、世界的な有料放送化を推進したり、非常に高価な映像使用権を割り当てたりして、結局、それが裏目に出て、今日の状況を生み出してしまいました。
ただ新しくオーナーになったリバティメディアの方針や、決定権に影響力のある立場にロスブラウンというバランス感覚のある正しい方向性の価値観のある人がいてくれていることが、今後の数年間で良い方向に改革がされていかれるであろう期待が持てるのも事実であります。
その手始めとしてのトルコGP復活なのでしょうね。
良い方向に進んでいる証しであります。
次はどんな朗報をもたらしてくれるんでしょうか。