


レースが開始されるとポールポジションからハミルトンがいいスタートを決めて先頭でターン1を駆け抜ける。
だが3番グリッドからスタートしたベッテルも2番グリッドスタートのボッタスを攻略して2番手に浮上。
10番グリッドからスタートしていたグロージャンがコントロールを失ってスピン、
これにルノーのヒュルケンベルグとトロロッソのガスリーが巻き込まれるクラッシュが発生。
ここでその3台が早々と姿を消すことになってしまった。このクラッシュによりセーフティカーが導入された。
7周目にレースが再開されると上位勢はポジションをキープ。
トップにハミルトン、2番手ベッテル、3番手ボッタス、4番手ライコネン、5番手フェルスタッペン、6番手リカルドという3強チーム勢が上位を占める形でレースが展開されていく。
ハミルトンは2番手のベッテルにつけ入るすきを与えず、周回を重ねるごとに差を開いていく。
後方では1周目のクラッシュによる混乱14番スタートから一気に9番手に浮上していたザウバーのルクレールが安定した速さを見せる。
18周目にソフトタイヤでスタートしていたベッテルが上位勢の中では最初にピットに向かい、ミディアムタイヤに交換。
ベッテルはマグヌッセンの後ろ7番手でコース復帰した。
その2周後にボッタスもピットイン。同じくミディアムタイヤに交換してコースへと向かう。
そのボッタスがピットロード出口に差し掛かったときにベッテルがマグヌッセンとボッタスの間に割り込むようにして前に出ることに成功。
ベッテルは実質2番手の位置をキープすることに成功した。
ベッテルとボッタス以外の3強チーム勢はタイヤ交換のタイミングを遅らせてそのままスタートタイヤでの走行を続ける。
ところがレースが25周目に入ったところで2番手を走行していたライコネンのクルマにトラブルが発生。
スロー走行となったライコネンはなんとかピットまでたどり着くもののここでリタイアとなってしまった。
この間に先頭を走っていたハミルトンがピットイン。
ミディアムタイヤに交換したハミルトンはそれまでに稼いでいたマージンを生かして暫定トップに立ったフェルスタッペンの後ろ2番手でコース復帰を果たした。
34周目にはリカルド、35周目にはフェルスタッペンのレッドブル勢もピットインし、ミディアムタイヤに交換する。
タイヤ交換を遅らせたレッドブル勢は最後までこのタイヤで十分に走り切れる状態でコース復帰を果たした。
レースが41周目を迎えたところで15番手を走行していたフォース・インディアのオコンのマシンにトラブルが発生。
オコンはコース脇にクルマを停止させ、ここでVSC(バーチャルセーフティカー)が導入される。
ここで2番手を走行していたベッテルがピットに入り、同じミディアムタイヤに交換するという作戦に出る。
ベッテルはフェルスタッペンの後ろ4番手でコース復帰。
ライバル勢たちは現在のタイヤで最後まで走り切る作戦であることは明白で、
ベッテルにはコース上で前のドライバーたちをオーバーテイクする必要が生じた。
43周目にVSCが解除されるが、その直後にフェルスタッペンがウィリアムズのセルゲイ・シロトキンをラップダウンするときに接触。
フェルスタッペンはフロントウイングの左翼端板を失うダメージを負ってしまう。
これでベッテルにチャンスが生まれたかに思われたが、フェルスタッペンは手負いのマシンでベッテルに負けるとも劣らぬペースで走行。
ベッテルとのギャップをうまくコントロールしながらつけ入るすきを与えない。
結局2番手のボッタスに20秒もの差をつけて独走態勢に入ったハミルトンがそのまま先頭でチェッカーフラッグを受け、
前戦アゼルバイジャンGPから2連勝で今季2勝目を挙げた。
2位はボッタス、3位にはフェルスタッペンが入り今季初の表彰台に上った。
ベッテルは開幕2連勝を飾ったものの第3戦以降は表彰台にも上ることができず、
ポイントランキングトップのハミルトンとの差は一気に17ポイントに広がってしまった。
このほか、マクラーレンのフェルナンド・アロンソが8位に入り、今季はここまで5戦連続でポイントを獲得。
ザウバーのルクレールも前戦アゼルバイジャンでの6位に続きここスペインでも10位入賞を果たしている。
期待のトロロッソ・ホンダだが、ガスリーが1周目のクラッシュに巻き込まれて無念のリタイアに終わったものの、
最後尾からスタートしたブレンドン・ハートレーは6台がリタイアするという荒れたレースで粘りの走行を見せ12位完走を果たしている。